おばちゃん力写真は今年、大名、紺屋の夜会で書いた書き初めの様子です。
ちなみに以下の原稿は、5月はじめに西日本新聞夕刊コラム、潮風に書いたもので、もう45歳になっちゃいました。

頼れるおばちゃんから、かわいいおばあちゃんへ
がもりちの理想の人生なのでした。
おばちゃん力

 「おばちゃん」と言われるより「お姉さん」と呼ばれたい。30歳を過ぎるとそう思う女性も多いのかもしれない。けれど45歳を目前に控えると気持ちが変わってくる。

 おばちゃんは見知らぬ人ともよく会話する。ヤフードームのバス停で、行き先を迷っている人を見つけると、時刻表を見ながら教えている。百貨店の「北海道物産展」に行くエレベーターの中では、乗り合わせた人に「どこそこの鮭の干物が安かったですよ」とアドバイス。農村では、料理の味付けを一言聞くだけで30分は教えてくれる。愛すべきお節介に元気をもらう。

 先日出張で飛行機に乗った。隣に1歳半ほどの男児と若い母親が座ている。男児がぐずっていてお母さんはとても気詰まりそう。男の子を顔芸であやしてひとときを過ごした。飛行機を降りがけに、お母さんに「いい子にしていましたねー」と声をかけたら、ほっとした顔で笑ってくれた。昨日は学校で隣に座った留学生が「芋づる式」という言葉がわからないらしく、電子辞書をひいていたので、絵を描いて説明したら喜ばれた。私のおばちゃん力も年齢と共に着々と上がっている。(自営業 森千鶴子)